季節外れの『サマータイムラブ(Shiggy Jr.)』やっと見つけた「プールのCM」の曲!
今年の夏にハウステンボス「水と冒険の王国」のCMで流れていた曲がずっと気にかかっていたんですが……なんと! 今回! 遂に! Youtubeで見つけることができました!!(ゴチの羽鳥アナ風)。その名も『サマータイムラブ』。Shiggy Jr.というバンドの楽曲です。
↓この曲!(『サマータイムラブ』の公式MV)
Shiggy Jr. / サマータイムラブ MUSIC VIDEO
夏の終わり、旅行先からの帰路に感じる寂しさを表現したような楽曲ですね。電車や車の中で揺られているときに感じるあの空虚な成長感。夏休みに入る前の自分より一つ上のステージに上がった感があるんですよね。そんな自意識がある。そんな自意識を思い返させてくれる楽曲です。
「水と冒険の王国」のCMのイメージにぴったり。おじいちゃんの家に行って、従兄弟と水族館に行って、遊んで遊んで遊びまくって……そしてお父さんの運転する車で帰って。そんな過去の自分の夏休みを思い出しましたね。この曲のMVは昭和の香りが感じられるレトロな印象に仕上がっていて面白いのですが、その根底には“20(30)年前の夏休み”というコンセプトがあるのかもしれません(絶対ナイ)。
ギターの音色のような独特な響きのある歌声。ドラムの軽快なリズムもテンションを盛り上げてくれます。助手席に座っているときにこの曲を聴くと高揚感が出てきますね。てなわけでドライブ中に流すのがオススメです。
Shiggy Jr.はボーカル担当の池田智子、ギターとリーダー担当の原田茂幸、ベース担当の森夏彦、ドラム担当の諸石和馬で構成される四人のグループ。2015年6月24日に『サマータイムラブ』でメジャーデビューを果たし、以降『GHOST PARTY』『恋したらべいべー』『Beautiful Life』と順調にリリースを続けています(どの作品もYoutubeでMVが観れる!)。インディーズ時代の3曲もYoutubeや公式サイトで観ることができて、メジャーデビュー前と後の音楽性の違いも楽しめます(デビュー前はテンポの速い曲が多く、王道でこっちの方がメジャーシングルっぽい)。
Shiggyの曲の中では『サマータイムラブ』『LISTEN TO THE MUSIC』(インディーズのときの曲)がとくに好きなのですが、この二曲を聴いていると「Shiggy Jr.の楽曲は編曲が上手いな~」と感じます。
※音量注意
こちらは“夜のドライブ”のイメージ。背後の効果音(?)を鳴らすときと鳴らさないとき(引き)のタイミングに勘の良さが見受けられますね。
なお、『サマータイムラブ』のCDにはMVの途中に入っている一幕はありませんので、純粋に曲を楽しめます。
- アーティスト: Shiggy Jr.,原田茂幸,□□□,釣俊輔,三浦康嗣
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2015/06/24
- メディア: CD
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無料ソフトGIMPで2017年の年賀状を作成しよう!デッサン風の【オシャレはがき】編
今年も残すところあと10日ほどになりましたね(12/21にこの記事を記載)。年賀状の作成手順を紹介する記事、第三弾! ということで今回は写真をデッサン風にレタッチする方法、そして年賀状らしく「A HAPPY NEW YEAR」の文字を入れる方法を説明していこうと思います(→第一弾、第二弾はコチラ)。
↓の写真を元に
↓のようなデッサン風の年賀状を作ってみましょう!
↓動物の写真もレタッチできます!
↓色も簡単につけられます!
↑のようにいろいろな写真からデッサンを作ることができます。年賀状用に撮った写真だけでなくアルバムに眠っている写真をレタッチしてみたり。レタッチしたものをハガキに印刷したりメールで送ったり。皆さんのお好きな方法でご活用ください!
キャプチャ画像を添えてわかりやすく説明しておりますので、2017年の年賀状を簡単に作成することができます。慣れてくれば10分程度ですべての操作を終えられるようにもなりますよ。
(無料グラフィックソフト『GIMP』のインストール方法はコチラで紹介しています)
続きを読むおすすめの海外ドラマ11選。『ウォーキングデッド』『24』…年末年始のお供にどうぞ!
映画は一つのテーマを追求した宝石のようなものですが、海外ドラマは話の長期化多様化に伴って、人の心理、関係性、テロ、政治、捜査、歌謡、科学、医療、人道性など現実世界の多彩な側面を照らし出すプリズムです。
愛情、友情、嫉妬、嫌疑、詮索、不信、勇気、諦観、献身、裏切り、同志、敵対、暴力、癒し。人間の集団に現れるいろいろな顔が見られます。
そろそろやって来る年末年始。「暇だな~何しようかな?」と考えている皆さんに僕が観て楽しめた海外ドラマをご紹介しましょう。全11作品です!
『Dr.HOUSE』
患者の立場が強くなく、医者との対等なやりとりが新鮮な海外ドラマ。「患者は必ず嘘をつく」が口癖のおじいちゃん医師ハウスが主人公です。患者をルービックキューブのようにこねくり回して面白がる。診断のために患者の家に不法侵入までして手がかりを探したりもする。倫理観がゆるゆるなハウスの姿はモラルの厳しい日本へのちょうどいい緩衝剤にもなりますね。
そんな不道徳な彼ですが、施す医療の結果が一番見えている人物でもある。「夜に安心して眠れる医者は一流じゃない」の一言に彼の隠れた責任感が見えますね。自分の選択が患者の生死を決めてしまう重荷をちゃんと自覚しています。ハウスを囲む6人のメンバー(↓)も個性豊かでとてもユニーク。奇抜なハウスにも引けをとらずに会議室でやりあう姿が観ていて楽しい。自分も議論に参加したくなります。
症状が証拠であり、細菌などの病原体が犯人である。純粋に医療ミステリーを追求しているのが面白いですね。医療“ドラマ”ではなく医療“ミステリー”。日本の『医龍』は手術のプロのチームでしたが、『Dr.HOUSE』は診断のプロの集団なのです。この点に今までのドラマにはなかった味があります。
オススメのシーズンは、1。
『24 -TWENTY FOUR』
タイトルでもう勝利が決まっている海外ドラマの定番。CTU(テロ対策ユニット)に所属するジャックバウアーが24時間テロリストと闘い続けるストーリー。献身と裏切り、人質救出における理想と現実、政治とテロの関係などを描いています。「24」時間後のラストの空に注目してください。テロリストとの闘争から解放されたジャックの心理や状況を、空の様子に上手く表現していますよ。
海外ドラマは1話1話の内容が違うオムニバス形式が多いのですが(主観的意見)、『24』は最初から最後まで話がつながっています。その分ストーリーへの感情も積もり積もってきて、「え~そいつが裏切り者だったの!?」「ここでこの人が死ぬんか~」と驚きも一層大きくなる。緊張と緩和のリズムが上手いドラマです。
装甲車の装甲を剥いでそれを盾にして銃弾の雨の中に飛び出したり。要人を安全な場所へ連れて行く途中の暗い坑道で、煙幕と弾の少ない銃だけでテロリストの数を徐々に減らしていったり。ミリタリー心をくすぐる戦闘の描写も面白い。ただこの『24』、実はドンパチしてないシーズンの方が面白いんですよね。そっちの方がストーリーや見せ方に工夫があります。
……ということでオススメのシーズンは5、7、2です。
『ウォーキング・デッド』
ヒューマニズム作品。ゾンビに囲まれた極限の状況下での人間の悪意を描いた作品です。延々と悪意が発散されるかといえばそうでもなくて、悪意と牧歌的な映像が繰り返される不思議な雰囲気も特徴ですね。ダリル、グレン、リック。濃厚なキャラクターの描写も楽しみの一つですよ(毎回誰か死ぬけど)。
シーズン6の最終話ラストの演出は軽くトラウマ。一生心に残る演出でしたね(5日ぐらい回復しませんでした)。こういう恐怖の描き方もあるのだなと勉強になりました。死んだのは誰なのか……そんな終わり方もあるのですね。グロいのはメイクではなくて、演出です。工夫が凝らされています。
米ではシーズン7の放送が終わったそう(日本に来るのはいつになる?)。どのシーズンもラストの演出が憎いのですが、シーズン6はとくに続きが早く観たくなる終わり方でした!
オススメのシーズンは3と6。
『プリズン・ブレイク』
何をしているのか、何をしたいのかが非常にわかりやすい脱獄モノ。なぜかドカンと爆発が起きて気がついたら脱獄していました~ではありません! 緻密な計算に基づいた方法で脱獄していてちゃんと納得できます。そしてその算段をストーリーに絡めて自然に視聴者に説明している点も上手い。テーマは脱獄だけではなく囚人一人一人の過去や人格を描いていたり、秀逸なカメラワークだったり。同じ脱獄モノの名作『ショーシャンクの空に』の美点をしっかり取り入れています。リアリティが高い。
全身のタトゥーに脱獄の設計図を潜ませるという斬新なアイデアで始まるシーズン1。トラブルの連続とそれを上手く計画に利用する柔軟な知性に目が離せない緊張感のある一話一話になっています。シーズン2は脱獄モノにしては珍しく牢獄の外での逃走劇がメインテーマ。斬新なストーリーで楽しめました。シーズン3、4はあまり評判がよろしくありませんが、僕は全部好きです。
主人公役のウェントワース・ミラーの理性的な雰囲気は必見! 吹き替えの透き通るような声もいいです!! オススメのシーズンは1。
『メンタリスト』
「体は大人、頭脳は子ども」を体現したようなイケメン刑事が、容疑者の弱点で遊びながらその目や動作を観察して嘘を暴いていく刑事ドラマ。題名の通り犯罪心理がメインのテーマです。『プラダを着た悪魔』で鬼のミランダを失墜させようとした遊び人っぽい男性役のサイモン・ベイカーがその中年刑事役を演じています。
血で笑顔を描くレッド・ジョンの捜査が物語の根底に流れます。主人公のジェーンは実はレッド・ジョンに彼の妻を殺された経験がある。それが犯罪コンサルタントとしてCBI(カリフォルニア州捜査局)に関わる彼の動機です。
Wikipediaでは、
2008年の新番組トップであり、『24 -TWENTY FOUR-』『LOST』といった強豪作品を抜き、新作としては唯一視聴者数ランキングTOP10に入っている(メンタリスト (テレビドラマ) - Wikipedia)
と紹介されているほど人気を博した作品。ぜひベイカーの「大人という名の賢い子ども」の演技を楽しんでください!(こんな小学生おったな~)
「レッド・ジョン」の正体から目が離せない本作。オススメシーズンは3。
『トゥルー・コーリング』
死者の「助けて」(Help me)という言葉を聞くことができる死体安置所の女子大生が主人公。その言葉を聞くと強制的に前日(その人が死んでしまう一日)に戻されてしまう。そしてその人が死に至る前に助ける……という話。「あなたは今日死ぬ」と言っても信じてもらえないなかで相手をどう助けるかが見どころです。
主人公と同じように一日を巻き戻せる死神との戦いや(彼はむしろ死ぬ運命の人がちゃんと死ぬように誘導する)、騒がしいパーティのなか人に囲まれていて誰が「助けて」と呼んだのかわからない状況で繰り返しが起こったり(誰が死ぬのか誰を助けないといけないのかわからないまま前日をやり直さないといけない)。ミステリーと時間遡行の設定を上手く混ぜ合わせています。アイデアが光る海外ドラマですね。俳優も見た目よりも雰囲気や演技力で選んでいる点が好印象。
なお、シーズンは1(+少しだけの2)しかありません(残念ながら打ち切り。なぜ!?)
『ヴェロニカ・マーズ』
セレブと不良の二つのグループが混在する町が舞台。主人公ヴェロニカ・マーズは父が営む探偵業を真似して、学校で起こる様々なトラブルの“捜査”にまい進します。物語の根底にあるのは親友が殺害された事件。真犯人は誰なのか、ラストにわかるその殺人者は意外な人物で……。
自分をつつきまわす軽薄な人間達に対してのヴェロニカのスマートな返しが面白い! “セリフ”はこの作品の見どころの一つですね。アメリカの社会に蔓延する病理をテーマにすることも多く、ユニークな社会派ドラマとしても好評を博しています。クラウドファンディングでファンから資金(200万ドルも!)を集めて映画製作を行ったほど根強い人気のある『ヴェロニカ・マーズ』。
オススメのシーズンは1。
『FRINGE/フリンジ』
相対性理論が生み出した概念のひとつ“世界線”をテーマにしたSFドラマ。世界線の話はやがて世界「戦」の壮大な物語に変わります。パラレルワールドの住人同士の交流や闘争にリアリティを出すため、二つの世界の舞台美術と装置に多額のマネーが投じられています。もっともお金を費やして作られた海外ドラマとしても名高い本作。『スター・トレック』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で有名なJ・J・エイブラムスが製作に携わっています。
ウォルター・ビショップ役ジョン・ノーブルの「抽象的世界と現実の境界にあるスレスレの塀の上を歩いている科学者」らしい演技が素晴らしい(『ロード・オブ・ザ・リング』で息子を殺そうとしたゴンドールの一番偉い老君の役の人)。「タララン~」と冒頭に流れるBGMも秀逸です。
世界線をテーマにこんな話も作れるのかと感嘆した本作。オススメのシーズンは2。
『バーン・ノーティス』
突然の解雇を宣告され(バーン・ノーティス)、身分もお金も何もかもを失った元CIAのスパイが主人公。きらびやかなマイアミの街で起こる事件をCIAでの経験をもとに解決していきながら、自分を解雇した黒幕を追求するという話。「自分がスパイだったら今いる日常のシーンでどう考えて行動するか」という妄想を映像にしたようなイメージ。
この『バーン・ノーティス』は吹き替えが非常に豪華で、ルパンを演じていた声優・栗田貫一が主人公の声も演じてます。「こういうのもアリか!」と感心しました。一つ一つの話も面白くてCIAで百戦錬磨のマイケルが子どもにケンカで勝つ方法を教えたり。元CIAという設定を上手く使って脚本を練っている印象。マイアミの開放的な景観も住んでみたくなりますね。
オススメのシーズンは1。
『ブレイキング・バッド』
非常に心地よい雰囲気の作品。夜寝る前に流すと自然に寝付けます。そのためあんまり見れてないのですがorz(シーズン2途中までしか進んでない……)。内容はウォルターという化学教師(↑)がガンの宣告を受け、自暴自棄になって麻薬の製造販売に手を染めていくという話。道徳の押し付けがまったくなく、音もほとんどない映像が本作の独特な雰囲気を作っていますね。ネットで評判を聞くかぎりではシーズンを増すごとに面白さも跳ね上がっていくらしい。これからが楽しみです。
オススメのシーズンは1(しか見れていない……頑張らナイト!)
『glee/グリー』
社会的少数派(「デブ」「ゲイ」「車いす」などなど)の学校内での地位の低さ(スクールカースト最下層の環境)とそれでも楽しそうに歌う姿に観ている人も自ずと惹かれていくミュージカル・ドラマ。「glee」とは「自分を解放し歓喜する」こと。本作を観ると自分も「glee」な状態に持っていかれます。
いろいろなマイノリティの状況を描いたドラマなのですが、とくにゲイの息子と彼を男らしく育てたかった父親の葛藤の話が面白い。『glee』はミュージカル演出が基盤にありコメディチックな作品なのですが、この二人の関係だけ妙にリアリティーがありましたね。お二人の演技も巧みで、実際の人間を見ているようでした。
名曲のカバーを披露するシーンが多い本作(一話に3,4曲も披露されます)。そのカバーの中ではろう学校の生徒達がジョンレノンの名曲『Imagine』を合唱する話が好き。オリビアニュートンジョンの『Physical』もこのドラマで初めて知って衝撃を受けました。洋楽の入門にもぴったりですね。
シーズン1第一話を見れば作品の独特な雰囲気は大体わかりますよ。
以上、海外ドラマ11作品の紹介でした! ぜひ一度手に取ってみてください!!
CD付 海外ドラマが聴きとれる! ストーリーで学ぶ英語リスニング (CD BOOK)
- 作者: 森田勝之
- 出版社/メーカー: ディーエイチシー
- 発売日: 2010/12/07
- メディア: 単行本
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クレしん映画『爆睡!ユメミーワールド大突撃』ケツメイシの主題歌『友よ』が良かった!
「またいつか、夢で逢えたらいいね……」
『ユメミーワールド』最初は適当に流しながら別の事しとこうかなと思っていたのですが……気づいたら集中して観ていました。最後は良い気分で涙を流していました。いい作品です!
テーマは“一人の女の子との友情”
ある理由(物語に直結している)があって転勤族をしていることや、過酷なトラウマを抱えているため仲良くできない転入生のサキ。そんな彼女が自分のために頑張ってくれるカスカベボーイズのみんなに徐々に心を開いていく描写が良かった! ケツメイシの主題歌の『友よ~この先もずっと・・・』の歌詞のとおりカスカベボーイズの五人と一人の女の子の友情をテーマにした映画です。「事情があるから仕方ない」から「迷惑かけてごめんなさい」に変わるまでのサキの成長が、観る人の心を良心的にさせてくれる!
EDの一枚絵。彼らの友情がテーマです。
モラルの厳しい今の日本の状況を考えるとかなりチャレンジングな描写の数々。
「つるっつる……だと!?」(敵のお父さん)
「へん! 一本残らず剃りあげてやったぜぃ!!」(ひろし)
クレしんのカラーがちゃんと残っていて安心しました。みっちーよしりんのペアやチーターひとしの園児集団も現れて制作陣の愛も感じられますね。『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』『オラの引越し物語 サボテン大襲撃』と調子を上げてきての本作。傑作の域には達しないまでも自信を持って「秀作」といえる作品です!
本作に込められた“ヒューマニズム”
「なんて寝つきの良さだ……」「我が妻ながら、恐ろしいぜ……」
エヴァンゲリオンの人類補完計画(?)のような夢の世界で人がつながる設定。自分をかばって亡くなった母親の悪夢に苦しむ娘を助けるため、お父さんが夢の空間に浮かぶ園児たちの“楽しい夢”を吸収してサキに与える。サキは母親の悪夢から一時的に解放され、楽しい夢を壊された人は代わりに悪夢に苦しむようになる。
自分の行動が正しいのか疑問に感じながらも人の夢を奪わないといけない状況。夢に出てくる悪魔は母を失ったサキの心の傷が具現化したものでもある。だから物理的に倒しても意味がないんだ。無限に復活してくる。それを解決できない諦観に自暴自棄になっているサキは、心をフリーズさせて自分を保っている。
全員の夢をつなげた二人。……これから奪うことになるのだが。
二人の新キャラにちゃんと血が流れている。娘のために一生懸命になっている父親も、ふざけずに本気でしんのすけ達にかかってくる。この映画は『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』『アッパレ!戦国大合戦』を彷彿させるヒューマニズム作品でもあります。これからどうなっていくか予想のつかない展開はかなり本格的ともいえる。
後ろにいるしんのすけと悪夢に囚われたサキに向けたみさえの言葉にぐっときます。
「好きで嫌われ役やってんじゃないわよ! 自分の子どもを守りたいだけ。
あんたたち子どもにはわかんないでしょうけどね。それが、母親ってものなの。
……あなたを、憎むわけない」
母親が娘を恨んでいるわけないとサキに伝えるみさえ。『母親に対するトラウマ』が今作のもう一つのテーマ。そして、そのトラウマを「乗り越える」のではなく「受け入れる」という解決の場面もよく考えられています。
子どもたちだけでなくみさえやひろしの活躍の場もちゃんと用意されている。夢のチカラを得るために魔法少女の服装をしたりね。いろいろ頑張ってますよ。
そしてEDへ
『ユメミ―』の感動を最後にもう一度盛り上げる良曲。「何十年先も君を友達って思ってる」「君はふざけてまたみんな笑ってる」など作品にぴったり合った歌詞になっています。「みんなでできる事を足し算すればもう何も怖くないさ」のところもイイ。流行りに視野狭窄にならずにこの曲を選択した制作陣はすごい! ケツメイシすごい! ぜひ、クリスマスパーティで流してください!!
「わたしの夢はね、友達をつくること。……やっとかなった」
今だからきっと言える
本当ありがとう……友よ!