「君の名は。」もんだいてん?考察
「君の名は」気になったところをいくつか。
序論。大ヒットする作品ってだいたい賛否両論でますよね。いろんな人が観るから。その例にもれず本作品でも否定的な意見はチラホラ見かけます(ex.「主人公の頭が悪く感情移入ができなかった」「彗星の軌道がおかしいんじゃないか」「好きだのシーンが甘すぎる!」)。そして批判的な意見への反論も。それも含めて「君の名は。」、8月末から9月初めはとくに世間を賑やかせていましたね。最近は若干下火かな~(8/27公開、9/23現在)。
僕自身、微妙だなと思える箇所が何個かありました。まずは。
3年のズレに気付かないのはありえる?
結構な人が抱いたであろう疑問。僕の感想は、かんなり無理があるけど絶対ないとはいいきれない、です。
以下に不自然な点を列挙します。
・スマホに西暦が表示されないのか。私のスマホはスケジュールアプリを開くと普通に2016/9/23と表示されます。作中では日記アプリも使ってましたよね。僕は日記アプリ利用したことないですけど、あれも年月日表示されそう。この疑問を抱いた人が一番多いのでは? どうでもいいが三葉、スマホ使いこなすの早すぎ(入れ替わり初日でマップアプリ使ってませんでしたっけ。駅をでるとき駅員さんに教えてもらったのかな? それともあれは“初日”ではない?)
・女子(三葉)はファッション雑誌に親しみがある。そしてそういう系の雑誌には「2016年の流行はコレ」、みたいなキャッチコピーが表紙に書かれてそうですよね! ですよね!!(「今年の夏は~」みたいな方が多いかなあ、セ~~~フ?)。ファッション雑誌あんまり見ないので自信はもてませんが、想像は容易かと。
・受験コーナーに“2017年度の対策!”みたいなんない? まあ赤本みないか。同級生ともバイトのことばっかしゃべってたし。瀧は何年生だったんだろう? もし受験まで入れ替わりが続いてたらと考えると……。それも面白そう。
いずれもそんな場面が“ありそう”レベルなんですよね。そこらじゅうに“いま何年か”の情報がありますから、別のケースを思いついた人もいるでしょう。
瀧三葉が時間のズレに気付かないための工夫が、三葉をド田舎に住ませる、だったんでしょう。携帯も見かけない場所。ファッション雑誌なんて女子の楽しみもない場所。そんな異質な環境だったからこそ、“現在”(2013年と2016年)の比較ができなくなった。ファッションの進歩に、スマホの進歩に、気づかなくなった。三葉視点で説明していますが、瀧も状況は変わらないでしょう。
結局二人が都会はコンナモン、田舎はコンナモンってなるのも当然ですね。そんな思考停止に陥るのも仕方ないっちゃ仕方ない。三葉の家が日めくりカレンダーだったのも細かいですね、瀧もズレに気づかなくなる。
“昨日の記憶ない”現象が続いたら精神崩壊するで。
自分の身で想像してみてください。昨日の記憶がない。しかもそれが一回だけじゃなくて、現在進行中で何回も繰り返されると。飲み会でたくさん飲んだとか、理由づけも難しい。日々の空白がどんどん増えていく。こんな状況へたすりゃ発狂するレベルですよ。どんなに軽い人間だったとしても、「そういうこともあるんか~」では済ませられないレベル。だと思うんですが……。
瀧と三葉はあんまり悩んでなさそうでしたね。そんなことより「俺(わたし)のいうことを聞いてくれ!」ってケンカして、状況をむしろ楽しんでる風にも見えました。きみたち……余裕持ちすぎでしょ。まあ病院行っちゃったら医者に検査されて、国の命令で怪しげな研究室に連れて行かれて人体実験を……。なんて、ストーリ変わっちゃいますね。観ている人はそういうもんって割り切りましょう、彼らみたいに。脳のボリュームを半分より左にしておきましょう。
本格SFというよりも、SFで味付けされたファンタジーとしてみると健康的かも。
次も気になった点。
では。